様々なゲームやアニメ(聖闘士星矢)の題材で使われるギリシャ神話の神々ですが、さまざまな語源や有名な神々とのつながりなど、とても面白いひとつの壮大な小説感覚で見ていくと、とても面白いギリシャ神話。
ゼウスやポセイドン、ハデスだけではないもっとマニアックなギリシャ神話の登場人物であなたの雑学を更なる高みへ
今回は愛の女神アフロディテや神々の伝令神ヘルメス、オリンポスの神々のすべての始まり、ガイヤ・ウラノス・クロノスを徹底解説いたします。
様々な語源や壮大な物語をお楽しみください。
是非最後までご覧ください。
もくじ
自らも恋に生きた美と愛の女神アフロディテ
親:ウラノス / ?
恋に落ちた愛の女神アフロディテとは?
息子クロノスによって切り落とされた、ギリシャ神話最古の男神にして、ティタン神族のウラノスの男性器にまとわりついた泡それがアフロディテ。
ギリシャ全土で崇められた美と愛と結婚の女神アフロディテは、その泡から生まれたといわれています・・・。(なかなかですね。)
彼女はキュプロス島に流れ着き、その地の守護神になりました。
もともとは豊穣・多産を司るオリエントの女神と起源を同じくする聖地とするため、アフロディテにはキュプリスという別名もあります。
庭園や公園に祀られ、繁殖と豊穣を司る神として崇拝されていたが、時代が下るにつれ、次第に愛の女神と属性を強めていきました。
ギリシャ神話におけるアフロディテは、まさに愛の女神の名にたがわぬ恋多き女性でした。そんな彼女にも正式な夫がいてそれはゼウスとヘラの息子でオリュンポス12神のひとり、鍛冶のヘファイトスでした。
しかし、その夫ときたら、よりによって神々の中でも最も醜く、風采の上がらない・・・
美しいアフロディテを伴侶に得たことを素直に喜ぶ夫を後目に彼女は浮気にいそしんでいました。
なかでも長く関係を続けていたとされているのが、軍神アレスで、アレスはへファイトスの兄弟のとは思えないほど美しい男性でした。
アフロディテが常に連れている愛息のエロス(キューピット)はアレスとの不倫関係でもうけた子供であると言われています。
愛の女神だが恐ろしいアフロディテのエピソード
さらにアフロディテにはこんな神話も残されています。
自分への祭祀を怠った王の娘スミュルに腹を立てたアフロディテは、彼女に「実の父親を愛してしまう」という呪いをかけ、呪いの通り、父に恋したスミュルは、策をこうじて自分の正体を隠し、何とか想いを遂げるが、これが父に露見してしまいます。
腹を立てた父親に追われたスミュルは神に祈り、一本の木になり、その幹の中で育ち、生まれ落ちたのが、不義の子アドニスでした。
あるときアフロディテはのびやかに成長したアドニスに会い、その美しさに心を奪われます。
彼女はアドニスに自らのそばにおき、それはそれはかわいがりましたが、アドニスは狩猟の最中に、野生の猪の牙にかかって死んでしましました。
アフロディテはは嘆き悲しみ、自らの血をアドニスの倒れた大地に注ぎ、その地から芽生えたのが、赤い花びらのアネモネといわれています。
この説話は、地母神と死んで蘇る穀物霊としての少年という、オリエント起源の宗教の特色を色濃く残したものです。
ローマ神話におけるアフロディテはウェヌス、この名の英語計は「ヴィーナス」で、金星を意味しています。
名画ポッティチェリ「ビーナス誕生」はアフロディテのことを題材にしております。
風よりも速く走る神々の伝令神ヘルメス
親:ゼウス / マイア
ヘルメスってどんな神?
ヘルメスはオリュンポス12神のひとりで泥棒や山賊の守り神であるという、いっぷう変わった青年神です。
彼はゼウスの末っ子で、ティタン神族のアトラスの7人の娘であるプレアデス(すばる)のひとり、マイアを母として生まれました。
※自動車メーカーのスバルもこれが由来となっております。
ヘルメスは、よくいえば、自由気ままで、悪く言えばやりたい放題のところがありありました。
生まれたその日にアポロンの家畜を盗み出して遊び、その後はゆりかごに戻って寝たふりをしていたというエピソードがその性格を物語っています。
こんな行動から、泥棒の守り神と言われるようになったのかもしれませんね。
本来のヘルメスは商業の旅人の神であり、旅人の神です.
彼はまた、ゼウスの伝令役でもありました。
翼の生えた靴を履き、風よりも速く走り手には使者の役を示す杖をもっています。
ヘルメスは、オリンポスの神々の中でも最も頭が鋭く、ずる賢く、すばしっこい神であると言われています。
これは商売を成功させるためには、人の考えを裏まで読み、よい面も悪い面も併せ持つような、賢さがなくてはなくてはならず、また素早い決断力が必要とされるという事でしょうか。
だからこそヘルメスは商業交易の神として崇拝されていたのですね。
ゼウスの浮気の手助けまでしていたヘルメス
ゼウスの忠実な部下であるヘルメスは、実はその浮気の手助けまでしています。
ゼウスは美貌の女祭司イオに恋をしてしましました。
そして、雲を呼び寄せるとイオを包み込み自分のものとしてしましました。
その後、妻の嫉妬を恐れたゼウスはイオを仔牛に変えてしまいました。(神ってめちゃくちゃですねー"(-""-)")
だが、すべてを見抜いていたヘラはゼウスを説得して仔牛を自分に送るように頼み、ゼウスは仕方なく仔牛を妻に渡しました。
ヘラは二度とゼウスが手を出せないように、仔牛をアルゴスに見張らせることにしました。
アルゴスは体中に100個の目があり、しかもそれが交代で眠るため、常に起きていて見張りとしては最適な怪物でした。
イオが哀れで(自分のせいじゃん(笑))みていられなくなったゼウスは、ヘルメスに彼女の救出を命じました。
そのその美しい音色を聴くうちに、アルゴスはうっとりと100の目すべてを閉じ、眠りに落ちたのであります。
そこに足音を忍ばせ近づきヘルメスは隠し持っていた剣で、怪物の頭を切り落とし、イオを自由の身にしました。
ローマ神話では商業神のメルクリウスがヘルメスにあたります。
神々の使者であり、化学・商業・盗人・旅人の守護神で、翼のある帽子とサンダルを身につけ、青年の姿で描かれるなど、ヘルメスの特徴がそのまま受け継がれています。
神々の母である大地の女神ガイヤ
親:あえて言うならカオス
すべての神々の母であるガイア
この世の初めは形もないカオス(混沌)に満ちていたが、このカオスから(混沌)に満ちていたが、このカオスから生まれてきたのがガイア(大地)です。
地下にある闇の閉ざされた場所であるタルタロスが、エロス(愛)と闇に変化していきました。
さらにガイアは、独力で天(ウラノス)と山と海(ポントス)を生み、そして、ウラノスと交わり、ティタン神族となる12人の巨人を生むのでした。
その後ガイアは、ひとつ目の巨人キュプロスと、頭が50に手が100本ある巨人ヘカトンケイルを生ます。
だが、不気味な怪物の出現に、父であるウラノスは彼らの大地の穴に突き落としてしまいます。
ウラノス討伐の命令をしたのは?ガイアだった・・・
これを恨みに思ったガイアは復讐を謀るのです。
そして、他の子を呼び集めウラノスを討つように命じたところ、ひとりクロノスが立ち上がり、父を追放したのです。
のちにガイアはポントスを夫とし、ネレウス、ポルキュス、ケトなどを生みます。
このように、ギリシャ神話に登場する神々のほとんどはガイアの血をひき、人間もその血筋にあるため、彼女は母なる女神として人々から崇拝されました。
最初の王となった天を司る原初神ウラノス
親:ガイア
原初神ウラノスとは?
ガイアから生まれた息子であるとともに夫でもあり、ウラノスとはギリシャ語で「天」を意味し、天が神格化したものと言えます。
彼はまた「星をちりばめた」という称号をもち、その名の通り、体に無数の星がちりばめられていました。
夜になると暗くなるのは、彼がガイアのもとを訪れる際に、夜の女神であるニュクスを連れてくるからだと言われています。
ウラノスは神々の上に立ち、世界をその手中に収めた最初の王です。
息子クロノスの裏切り
やがて、妻ガイアと息子クロノスに裏切られることになります。
天であるウラノスが降りてきて、大地であるガイアに覆いかぶさりました。
その後、全裸で眠るウラノスの生殖器めがけて、クロノスは大鎌をふるいます。
流れ出た血はガイアの体内にしみ込んで、蛇の髪をもった3人の恐るべき女神エリニュスが生まれ、クロノスに王者の地位を渡します。
子どもに背かれたウラノスは、「お前もやがて息子に王座を奪われる」と呪いの言葉を放ちます。
そして、予言通り、クロノスは同様の運命を辿ることになるのです。
予言通り王座を追われた神クロノス
親:ウラノス/ガイア
ゼウス・ポセイドン・ハデスの父であるクロノスとは?
クロノスは大地の神であり、農耕の神でもあります。ウラノスとガイアの息子でゼウスやポセイドンらオリンポス神族の父、または祖父にあたります。
※王座に座るまでの過程は上記に記述してあるのでご覧ください。
彼は「子供に王座を奪われる」という、父ウラノスの予言が気になってしかたがなかった。そして予言を恐れるあまり、クロノスは妻レアが生んだ子供を飲み込んでいったのです。
クロノスとオリンポスの神々の激しい戦い
レアの機転で助かった末っ子のゼウスは、救出した兄たちとオリンポス山に布陣し、父に戦いを挑み、一方クロノスはティタン神族(ガイヤ)とクロノスの子供たちをあつめ、これを迎え撃ちます。
神々の激戦は10年もの長きに及んでしまい、ガイヤはゼウスに入れ知恵をしました。
「幽閉されているヘカトンケイル達を助け出し、味方につければあなた達の勝利は目前です。」
助言を受け入れたゼウスは地底から巨人たちを助け出し、巨人たちは喜んでゼウスの味方となり大暴れの攻撃をしました。
クロノスは惨敗し予言どおりに王の座を奪われ、地底深く幽閉されることになってしまったのです。