合従軍の戦い以降本格的にアニメにも登場してくる羌瘣(きょうかい)。
飛信隊の副長として漫画キングダムのほうでは大活躍しております。
そして20226月現在のアニメでは飛信隊の副長としてものすごい強さと美しく戦う姿見せつけ、敵も味方も魅了する最強の副長として君臨しています。
ネタバレになってしまいますが今後漫画では仲間も加わりさらなる活躍が見れることになります。
とても楽しみです。
その羌瘣(きょうかい)がどのような人物で、どんな悲劇を乗り越え、史実ではどのような人物だったのか詳しく解説していきます。
ぜひ、最後までご覧ください。
【キングダム】羌瘣(きょうかい)暗殺者集団である蚩尤(しゆう)の末裔彼女は新大将軍の一席に着くのか?
飛信隊の一員となった羌瘣(きょうかい)は、山陽攻略戦の後、姉のように慕っていた象姉こと羌象(きょうしょう)の仇を討つために隊を一時離脱。
その後1年以上をかけて、羌象の謀殺を企てた幽連を討つことに成功すると、再び飛信隊に合流しました。
その際、復讐という目標を達成した羌瘣(きょうかい)は、新たな目標を信に告げています。それが
「戦いの道に身を置くなら そこの頂上を目指すべきだ 象姉もきっとそうする だから私も大将軍になる!」(キングダム)
というのも羌瘣(きょうかい)も信と同様、大将軍を目指しているのです。
多数の武功を立てた羌瘣(きょうかい)は、飛信隊の副長でありながら、著雍戦後の論功で三千人将に昇進。
その論功で五千人将となった信には後れを取っているものの、大将軍への道を順調に歩んでいるように見えます。
すでに大将軍の地位にある蒙武と騰が、新六大将軍の筆頭候補であることを考えると、今後も武功を立て続け、やがて大将軍にまで昇進した羌瘣(きょうかい)が、新六大将軍の一席に着いても不思議ではありません。
ちなみに、新六大将軍の一席に着くもう1人の女性将軍は、山民族の盟主である楊端和と考えられるでしょう。
彼女は最攻防戦において秦軍の窮地を救ったことから、大将軍の地位に相当する大上造の爵位をすでに得ているのです。
なお、蒙武と騰に次ぐ新六大将軍の有力候補として、蒙武の実子である蒙恬は、王翦と桓騎の名を挙げています。
しかし『史記』によれば、桓騎は紀元前233年、趙の李牧を相手に大敗。敗走した後、歴史の表舞台から姿を消してしまいます。
現在『キングダム』の物語は紀元前236年が描かれていることから、わずか数年後に姿を消す桓騎が、中華を統一するために必須の存在、新六大将軍の一席に着く可能性は低いでしょう。
新六大将軍の有力候補が減ることも、そこに羌瘣(きょうかい)が名を連ねる可能性を高めています。ちなみに、羌瘣(きょうかい)の目標は大将軍になることだけではありません。
彼女は信に対して
「お前の子を産む」(キングダム)
という、もうひとつの目標も告げています。
それには信も
「別にかまわんよ」(キングダム)
とまんざらではない様子です。
羌瘣(きょうかい)と信が共に新六大将軍に名を連ねたうえで、結婚、出産となれば、旧六大将軍・摎(きょう)が叶えられなかった夢を、羌瘣(きょうかい)は叶えられることになります。
旧六大将軍・王騎との結婚を夢見ながら、超の三大天・龐煖(ほうけん)に討たれているのです。
羌瘣(きょうかい)がふたつの目標に向かって邁進すれば、旧六大将軍がやり残したことを、新六大将軍がやり遂げる展開を見られるかもしれません。
【キングダム】羌瘣(きょうかい)は信を追い抜いて出世するのか
秦は紀元前230年に韓、紀元前228年に趙、紀元前225年に魏、紀元前223年に楚、紀元前222年に燕、紀元前221年に斉を併合して中華を統一します。
現在、羌瘣(きょうかい)は三千人将であるため、特例がない限り、大将軍になるためには四千人将、五千人将、将軍を経る必要があります。
信はすでに五千人将であることから、羌瘣(きょうかい)は信に大きな差をつけられていると言えるでしょう。
しかし『史記』によれば、羌瘣(きょうかい)は紀元前229年、王翦(おうせん)、楊端和(ようたんわ)と共に趙に進攻。
翌年、王翦(おうせん)と共に趙王である幽穆王を捕らえて、趙を併合するという武功を立てています。
蒙恬が新六大将軍の有力候補に名を挙げている将軍・王翦、大上造 (大将軍)の爵位を得ていろ楊端和と並んで、王翦(おうせん)が記述されていることから、『キングダム』の物語がこの戦まで進んだ際、王翦(おうせん)はすでに将軍もしくは大将軍の地位にあっても不思議ではないでしょう。
なお『史記』によれば、紀元前229年にはうらり信も出征しているものの、その役割は王翦軍の別動隊に過ぎません。
つまり『史記』の記述だけを見た場合、羌瘣(きょうかい)は信よりも早く出世していると考えられるのです。
現在『キングダム』では、紀元前236年の攻略戦が描かれています。
羌瘣(きょうかい)が王翦、楊端和と共に趙に進攻する紀元前229年まで、あと7年。
その間に秦は、中華統一に向けての足掛かりとして韓を併合します。
それらの戦において、信を超えて将軍以上の地位に就けるほど、大きな武功を立てる羌瘣(きょうかい)の姿を見られる可能性もあるでしょう。
【キングダム】羌瘣(きょうかい)信の歴史的大敗、そのとき羌瘣(きょうかい)は?
羌瘣(きょうかい)と信の両名とも、紀元前229年以前の様子は『史記』に記述されていません。
つまり、これまで『キングダム』に描かれてきた彼らの活躍は、そのほとんどが原泰久先生による脚色と言えます。
また、羌瘣(きょうかい)に至っては、紀元前228年以降の様子も『史記』に記述されていないことから、彼女の動向は不明です。
その後のがどのような道を辿るのかは、全く謎に包まれているのです。
ただし信に関しては、紀元前228年以降も『史記』に多数の記述があります。
燕の太子である丹が主導した政の暗殺未遂に対する報復として、紀元前226年、王翦(おうせん)と王賁(おうほん)が燕に進攻。
その際に信は、敗走する丹を討ち取るという武功を立てました。
翌年、楚の攻略を決意した政は、王翦(おうせん)と信に必要な兵力に関して意見を求めます。
8万人と提案する王翦に対して、3万人と提案する信。
結局、政は信の提案を採用、信は蒙恬(もうてん)と共に先に進攻します。
信、蒙恬は各地で楚軍に大勝するなど、序盤こそ秦軍の優位に進んでいたものの、やがて蒙恬と合流した信を楚の将軍・項燕が急襲。
その結果、7人の将校を討ち取られるなど、信は歴史的な大敗を喫してしまいます。つまり『史記』の記述通りに『キングダム』の物語が進んだ場合、これまで順調に武功を立ててきた信は、紀元前225年に大きくつまずくことになるのです。
紀元前228年以降、羌瘣(きょうかい)が『史記』に記述されていないことを戦死と結び付けないのであれば、そんな窮地に陥った信を助けるのは、やはり 飛信隊の副長である羌瘣(きょうかい)以外にはいないでしょう。
ただし、三千人将でありながら飛信隊の副長を務める羌瘣(きょうかい)に関して、将軍・隆国は
「羌瘣(きょうかい)隊は飛信隊の枠組に入れるのはおかしい」
マンガキングダム
と指摘しています。それは当然の意見でしょう。
羌瘣(きょうかい)が大将軍の地位にあるならなおさらです。
紀元前225年、大将軍として独自の兵を大勢持っている羌瘣(きょうかい)が、飛信隊の副長として信を助けるという構図は、隊として非常にいびつなのです。
三千人将に昇進した際、羌瘣(きょうかい)は
「独立はない 私は最後まで飛信隊だ」(キングダム)
と 信に告げました。
紀元前225年になっても大将軍に昇進することはなく、飛信隊からも独立せず、あくまでもその副長として、窮地に陥った信を無茶をしてでも助けようとする、そんな羌瘣(きょうかい)の姿が描かれる可能性も十分にあるでしょう。
【キングダム】羌瘣(きょうかい)新たな夢は大将軍?美しき女剣士
羌瘣(きょうかい)は『史記』にも登場する、実在の人物です。
しかし記述は少なく、紀元前229年に代に攻め入ったこと、紀元前228年に王翦と趙に侵攻してこれを滅ぼしたことが認められるのみです。
もちろん少女だったり有名な暗殺集団出身だったり…というのはキングダムの作品の完全なオリジナルです。
では、なぜ羌瘣(きょうかい)がこのようなキャラクターになったのでしょうか?
それには、まず
「蚩尤(しゆう)」
に触れる必要があります。
羌瘣(きょうかい)は闇社会で恐れられている暗殺集団「蚩尤(しゆう)」の一族ですが、この名は当然、古代中国神話の「蚤尤」に由来します。
牛頭人身で描かれることの多い蚩尤(しゆう)は、黄帝に倒された悪神として有名です。
いわく蚩尤(しゆう)には同じ姿を持つ兄弟が81人もいて、中華で好き放題をしていました。
ところが、皇帝の即位が決まり追い出されることになり、怒った蚩尤(しゆう)は黄帝と対立し、ついに凉鹿の地(『史記』の「五帝本紀』の場合。『山海経』では「翼州の野」)で戦いました。
蚩尤(しゆう)は無数の魑魅魍魎を召還した上に、風雨、煙や霧を巻き起こして黄帝軍を翻弄します。
黄帝の配下が蚩尤(しゆう)を攻撃しようとしたが、風神・風伯と雨神・雨師に阻まれてしまいます。
そこで黄帝は自分の娘である日照りの神に風伯と雨師の力を封じさせて、蚩尤(しゆう)を討ちました。
黄帝に退治される悪神、それが古代神話の蚩尤(しゆう)の伝説です。
その一方で、蚩尤(しゆう)には戦神としての側面もあります。
いわゆる五兵(戦斧、弓、矛、盾など5種類の兵器のこと。中身には諸説あります)の発明者ともいわれて、戦人からは崇められました。
後に漢を建てた劉邦は、赤旗を「蚩尤(しゆう)旗」として掲げ、武威にあやかろうとしたといいます。
そしてこの蚩尤(しゆう)、氏族でいえば「蚩氏」になるのです。
『キングダム」を描こうとしたとき、原先生は羌瘣(きょうかい)という名前から蚩尤(しゆう)を連想したのではないでしょうか。
荒々しい戦神のように強いキャラにしよう。
せっかく神の名を使うのだからシャーマン要素を入れよう。
ならば女性のほうがふさわしいだろう。
戦神を降ろすならば剣舞がいいかもしれない。
そんな風に思考が進んで、「キングダム」の羌瘣(きょうかい)が生まれたのではないでしょうか。
『キングダム」での「蚩尤(しゆう)」について考えてみましょう。羌瘣(きょうかい)が蚩尤(しゆう)だと判明したのは(キングダム第8巻)です。
また、暗殺集団である「号馬(ごうま)」が蚩尤(しゆう)について
「蚩尤(しゆう)とは闇世界で一千年も前から魔物と恐れられてきた幻の一族だぞ」 (キングダム8巻)
(キングダム8巻)
と語っています。
もともとは荒ぶる神(これが蚩尤(しゆう)だと考えられます)を身に堕として鎮める巫女集団だったものが、1000年の歴史の中で暗殺集団に変質していったのです。
堕とした神にあやかって「蚩尤(しゆう)」という名前がついたのかも・・・
神を鎮めるための動きが「巫舞」でした。
それがやがて、自己の身体能力・精神力を飛躍的に引き上げていくことに特化していきます。
簡単にいえば、巫舞で自分をトランス状態にして、日常で無意識に行なっているリミットを引きちぎってしまうことなのでしょう。
幽連(ゆうれん)にいわせると、実の妹すら殺さなければいけない「祭」をくぐり抜けて蚩尤(しゆう)になった者は、しがらみや情がなくなっているので、巫舞いらずで精神を堕とした状態(=トランスしている状態)になれる。
だから、いつでも最大限の力を発揮できるというわけです。
言い換えれば、巫舞のタイムラグなく最大限の力が出せること。
これが蚩尤(しゆう)の秘密です。
蚩尤(しゆう)と「祭」の秘儀は、羌瘣(きょうかい)が幽連(ゆうれん)に勝ったことで崩れ去りました。
しがらみや情を捨てること=強さの証ではないと、羌瘣(きょうかい)が証明してみせたのです。
これは蚩尤(しゆう)の根本を覆す出来事であり、もともと羌瘣(きょうかい)は村の掟に批判的でした。
これから、蚩尤(しゆう)の一族と羌瘣(きょうかい)の間にはもう一波乱あるかもしれません。
【キングダム】羌瘣(きょうかい)蚩尤(しゆう)では最強でなくても長になれる?
ところで、蚩尤(しゆう)一族にはいくつかの疑問もあります。
蚩尤(しゆう)の一族は19の氏族に分かれていて、氏族ごとに集落を作って山中で暮らしています。
才能のある子供を幼少期から鍛え、蚩尤(しゆう)を生み出すことが氏族の役目であり、至上の命題です。
最強の力を持つ蚩尤(しゆう)は各国の王に召し抱えられるので、輩出した氏族も栄えるからです。
当代の蚩尤(しゆう)が行方不明になったり死亡が確認されると、次代の蚩尤(しゆう)を選ぶ儀式「祭」が行われます。
「祭」には各氏族の代表2人がが参加します。
そして、最後の1人になるまで殺し合いが行なわれ,生き残った人が蚩尤(しゆう)名を継ぐというシステムです。
【キングダム】羌瘣(きょうかい)ゆっくりと進んでいった復讐から仲間との絆
キングダムの根幹にあるのは信と政の成長物語です。
その一方で、信の周囲には「信と一緒に成長していく人々」がいます。
飛信隊の副長・羌瘣(きょうかい)もそのひとりです。
初登場時の羌瘣(きょうかい)は無口で、周囲と距離をおいていました。しかし、魏侵攻編の最後には隊のしんがりを守る働きをしています。
秦王暗殺編の序盤では、信に王宮に近づかないよう助言をしています。
羌瘣(きょうかい)自身も知らないうちに、信や仲間に対する情が湧いていた証でしょう。
秦王暗殺未遂事件で正体が露見したのにかかわらず、変わらず接してくる信にも心を動かされたのではないでしょうか。
中でも、信のこのセリフが大きかったのではないでしょうか。
「お前は同じ伍で死戦を戦った仲間として とっくにもう俺の百人隊の頭数に入ってんだからな!」(キングダム)
言われた瞬間の羌瘣(きょうかい)の表情は見えません。
ですが、彼女の心に光が灯ったことは確かでしょう。
のちに羌瘣(きょうかい)が
「背中に感じる この一条の光」(キングダム)
と語るものです。
さらにしの灯りを強めたのは、澤圭のこのセリフだと思われます。
「みんな待ってましたよ 来てくれて本当に心強いです」(キングダム)
少々規格外な信だけでなく、ごく一般的な澤圭や尾平らも羌瘣(きょうかい)を仲間だと思っている、頼りにしている。
一般兵の澤圭(たくけい)が言うからこそ羌瘣(きょうかい)の心に響いて、
「仇討ちしかない」
と自分の存在意義を狭めていた彼女の意識を大きく広げたように思えます。
趙軍攻防編、武神・龐煖(ほうけん)との戦いでは、随所に飛信隊をかばったり信を助けたりする羌瘣(きょうかい)の姿が見られます。
羌瘣(きょうかい)自身が「飛信隊が自分の居場所である」と認めたからでしょう。
また、第7巻では、政に会うために姿を消す信と河了貂(かりょうてん)を見送りつつ、寂しげな表情も見せています。
そうして羌瘣(きょうかい)は大きな決断をしました。
一度飛信隊を離れて羌象の仇を討つことです。
「また帰ってきたら その時は私もちゃんとお前達と一緒に前に進めると思う」(キングダム)
と、仇討ちが終わったら羌象の後を追うつもりだった羌瘣(きょうかい)が、ついに自分自身の未来を口にした瞬間。
このとき、第5巻からゆっくり進んできた羌瘣(きょうかい)の心の再生が成し遂げられたのです。
山陽攻略戦(対廉頗戦)後、羌瘣(きょうかい)は仇討ちの旅に出ます。
仇の幽連(ゆうれん)との戦いの際、深部まで意識を沈ませた羌瘣(きょうかい)を守ったのは
「飛信隊との絆」
でした。
第364話(第34巻)で羌瘣(きょうかい)は飛信隊に復帰します。
そして、新しい人生の目標ができたと信に告げました。
それが
「大将軍を目指すこと」
と
「信の子供を産むこと」。
どちらも信や河了貂をたいそう驚かせましたが、羌瘣(きょうかい)の新しい目標が達成されるのかは私たちも非常に楽しみですね。
【キングダム】羌瘣(きょうかい)クイズ
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